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【暮らしのシステム化(教育編)】大家族、子どもが進んでお手伝いができる方法:日曜日の家族会議(1)

子どものお手伝い。

 

進んでやってくれたら、と願う親。

 

でも、なかなか動いてくれない。

 

そんなときに試してほしい方法。

 

一時的ではなく、長期的に続けていく、お手伝いの方法です。

日曜日の家族会議で決める「係」活動

我が家は日曜日の夜に、『家族会議』を開いています。

もう2年くらい続けています。

家で気持ちよく過ごすために、が目的です。

 

会議というと、硬く見えてしまうけれど、

ただ、ダイニングテーブルに全員が集まるだけ。

 

時間も、たった5~10分。

 

7歳、5歳、4歳、2歳の子どもたちと決めること。

 

それは、

「今週の目標」と「係」です。

 

そして、1週間、目標の達成や係活動に取り組む。

最後に、1週間後の日曜日に、「振り返り」をする。

 

これが1週間のサイクルです。

 

「係」を自分で設定する

係決めによって、家族のみんなが過ごしやすくできるようにすることが目的。

お手伝いの一環も兼ねて。

 

例えば、

箸を並べる 「箸係」

物を運ぶ 「配達係」

米をとぐ 「米とぎ係」

靴がそろっているかチェックする 「靴係」

日めくりカレンダーをめくる  「カレンダー係」

新聞を郵便受けから持ってくる 「新聞係」

カーテンを開け閉めする    「カーテン係」

電気のつけっぱなしをチェックする 「電気係」

決まった時間になったら知らせる  「時計係」

お天気を新聞でチェックする    「お天気係」

部屋が散らかっていたら、呼びかける「片付け係」

 

など。

 

何でもいいのです。

幼稚園児にもできる、かんたんなものを。

遊び感覚でできるものを。

毎日の生活で負担にならない程度のものを。

小学生から3歳児までいるので、難易度を変えて複数の「係」を準備して、子どもに選択させます。

 

基本的に、自分でやりたい係を決めます。

 

子どもなので、1週間もすれば飽きてくる。

また1週間後の日曜日に、新しい係を決めるサイクルがちょうどいい。

 

お手伝いのご褒美や報酬は、特に設けていません。

お小遣いだとか、ポイント制とかもよいと聞きますが、そのあたりはお子さんの「係」に対する意欲によって、ご家庭で決めていただければ。

 

ちなみに、我が家は、「今週の目標」と「係」が、全員ができていたら、ポケモンシールをもらえることになっています。

 

振り返る

1週間、「今週の目標」が達成できたか、「係活動」はよくできたか、必ず振り返ります。小さな子どもでもできる、〇、△、×、の3通りで自分自身を振り返ります。

 

「今週の目標は△かな~、係は〇だったよ!」など、

子どもでも、わかりやすいですね。

 

親も、振り返りのときに、「自分で気づいてやっていたね」と具体的に達成できたことを伝えるようにしています。

次の週への”やる気”につながります。

 

「係」を決めることで得られること

家族会議で話し合う「係」が、いわゆる、「子どものお手伝い」につながっています。

厳密にいうと、「当番」なのかもしれませんが、ゆるく柔軟にできる「係」としています。

 

①自分の役割ができる

「○○くん、靴並べてね」

と言うより

靴係さん、靴チェックよろしくね」

と呼び方を変えるだけで意識が変わる。

 

「○○係」という名前で呼ぶと、自分の役割を認識できます。

自分も家族の中で重要な存在であることに気づいていくきっかけにもなる。

そして、自分の仕事を終えると、達成感も味わえます。

 

②課題を設定し、行動し、振り返るサイクルが日常的に身につく

みんなが家で気持ちよく過ごすためにできることを、協力する。

共通の目標を土台に置き、個々に子どもが「係」をアレンジしていけるといいですね。

 

子どもがこれから生きていくうえで、「問題解決能力」が必要になってきます。

そのために、自分で課題を設定し、課題を解決するために情報収集をする。それらを整理・分析してまとめる。

この「問題解決能力」の初歩を学べる機会かなと感じています。

 

「係」をするときに気をつけること

①係ができていなくても、怒らない

もちろん、気分が乗らないときもある。

 

係をやっていないなーと思っても、すぐに怒らない。

 

もし、係のことで注意したいなら、まずはほめてから。

「昨日は○○やってくれて助かったよ」「今日は動きがいいね」とか。

それから、「○○も続けてくれると嬉しいな」とか、遠回しに注意してみる。

 

親がグチグチと、「手伝って!」と言うよりも、

「係ってなんだった?」と聞いてあげるだけでいい。

親もラクができます。

 

②「ありがとう」の感謝の気持ちを伝える

やってくれたら、

「○○係さん、ありがとう」や「〇〇係さんのおかげで助かったよ」

と言うようにしています。

続けることってけっこう難しい。

素直に感謝の気持ちを伝えて、続けていく原動力になればと思っています。

 

③ときには、一緒にやることも大事

全部、子どもに任せきりでも、人は動いてくれない。

必要に応じて、一緒にやってあげたり助けてあげたりすることで、さらに力をつけていくことになる。

子どもから「一緒にやろっ」と誘ってくることも。

その時は、どうしても手が離せない時以外は、できるだけ付き合ってあげると子どもの自信になり、だんだんと一人でもできるようになっていきます。

 

④まずはやってみる

まずは、少し軽い気持ちで、チャレンジしてみる。

よかったら続けてみる。

ダメだったらやめてみる。

複雑に考えるより、まずはやってみる。

 

お手伝いさせることが目標ではなく、「家でみんなが気持ちよく過ごせるために」が大きな目標であり、ブレさせない。

この大きな目標に向かって。日々できることをする。

日々の積み重ねが重要で、続けていくことで習慣化していく。

 

ようやく2年たった今、1週間のサイクルが身についてきたように思います。

 

まとめ

子どもの教育への投資。

親が子どもと一緒に何かをする「時間」も、立派な教育への投資です。

 

子どもがお手伝いをしてくれない、とヤキモキするよりも、自分で目標設定して、自分の役割を見つけることで、自然にお手伝いをする習慣が身につくといいなと思っています。

 

家族の中での役割があることで、「自分が役に立っている」「家族の一員だ」と思える機会になる。

アドラー心理学のいう「共同体感覚」を得やすい。

この「共同体感覚」があることで、人は幸福感を感じるそうですよ。

 

 

おまけ:ダイニングテーブルは家族が集まる場所にしたいなら